弊社はこのほど「エンジニアリング業業界」を対象に、2023年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「エンジニアリング業業界 他社牽制力ランキング2023」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2023年に最も引用された企業は、JFEエンジニアリング、次いで栗田工業、オルガノとなりました。
【エンジニアリング業業界 他社牽制力ランキング2023 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
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JFEエンジニアリング | 245 | |
栗田工業 | 234 | |
オルガノ | 118 | |
日立パワーソリューションズ | 94 | |
東芝プラントシステム | 87 | |
東レエンジニアリング | 87 | |
日鉄エンジニアリング | 74 | |
メタウォーター | 73 | |
三菱電機エンジニアリング | 62 | |
神鋼環境ソリューション | 58 | |
1位 JFEエンジニアリングの最も引用された特許は「コンクリート構造物の検査方法」に関する技術で、ペガソス・エレクトラや富士フイルムなどの計5件の審査過程で引用されています。このほかには「荷役機械の操作支援方法」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、住友重機械建機クレーンなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2023年に、JFEエンジニアリングの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はJFEスチール(14件)、次いで日本製鉄(11件)となっています。
2位 栗田工業の最も引用された特許は「飲料水の充填装置」に関する技術で、大日本印刷の計4件の審査過程で引用されています。このほか「汚泥界面計測装置」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、オルガノなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2023年に、栗田工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はオルガノ(22件)、次いで 水ing(8件)です。
3位 オルガノの最も引用された特許は「微量成分を含む試料液を所定濃度まで加熱濃縮する装置」に関する技術で、日立ハイテクや住化分析センターなど計3件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2023年に、オルガノの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は栗田工業(18件)、次いで住友重機械エンバイロメント(5件)となっています。
そのほか、4位 日立パワーソリューションズは「機械設備監視用の異常予兆検知システム」、5位 東芝プラントシステムは「施設内災害時の避難誘導システム」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2023年12月までに公開された全特許のうち、2023年1月~12月末の期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を対象に、抽出・集計をしています。
また本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2024年5月時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
なお各企業の業種につきましては、総務省の日本標準産業分類等を参考に分類しています。
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