弊社はこのほど「ハウスメーカー業界」を対象に、2023年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「ハウスメーカー業界 他社牽制力ランキング2023」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2023年に最も引用された企業は、ミサワホーム、次いで大和ハウス工業、積水ハウスとなりました。
【ハウスメーカー業界 他社牽制力ランキング2023 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
ミサワホーム | 210 | |
大和ハウス工業 | 198 | |
積水ハウス | 182 | |
トヨタホーム | 148 | |
住友林業 | 111 | |
旭化成ホームズ | 104 | |
パナソニックホームズ | 68 | |
三井ホーム | 16 | |
住友林業ホームテック | 9 | |
サンヨーホームズ | 1 | |
1位 ミサワホームの最も引用された特許は「宅内の各種機器を統合的に制御して生活の利便性を高めるシステム」に関する技術で、LIXILの計3件の審査過程で引用されています。このほかには「訪問者認証システム」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、パナソニックホームズなどの計2件の拒絶理由として引用されています。
2023年に、ミサワホームの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は積水ハウス(33件)、次いで旭化成ホームズ(13件)となっています。
2位 大和ハウス工業の最も引用された特許は「宅配ボックス装置」に関する技術で、京セラなどの計3件の審査過程で引用されています。このほか「集合住宅などの建物に設置される宅配ボックスのセキュリティシステム」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、日本宅配システムなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2023年に、大和ハウス工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は積水ハウス(15件)、次いで竹中工務店(8件)です。
3位 積水ハウスの最も引用された特許は「快適な睡眠環境を形成するための光・音・温度の制御による睡眠環境調整方法」に関する技術で、西川やLIXILなど計6件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2023年に、積水ハウスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はパナソニック(13件)、次いで大和ハウス工業(10件)となっています。
そのほか、4位 トヨタホームは「災害時給電システム」、5位 住友林業は「見守り介護記録システム」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2023年12月までに公開された全特許のうち、2023年1月~12月末の期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を対象に、抽出・集計をしています。
また本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2024年5月時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
なお各企業の業種につきましては、総務省の日本標準産業分類等を参考に分類しています。
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