弊社はこのほど、リチウムイオン二次電池 電極用集電体、及びその皮膜や表面処理に関する技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめました。電極集電体はリチウムイオン二次電池の容量や安定性などの特性を引き出す上でなくてはならない重要な役割を持っています。
本調査ではリチウムイオン二次電池 電極集電体関連の特許を集計し、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
その結果、「総合力ランキング(※1)」では、1位 三洋電機、2位 トヨタ自動車、3位 三井金属鉱業となりました。
【リチウムイオン二次電池 電極集電体 特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
三洋電機 | 319.0 pt | 119 | 69.2 pt | |
トヨタ自動車 | 184.0 pt | 34 | 80.3 pt | |
三井金属鉱業 | 155.3 pt | 22 | 73.9 pt | |
ソニー | 149.2 pt | 65 | 78.7 pt | |
昭和電工 | 140.6 pt | 10 | 75.6 pt | |
総合力1位は三洋電機となりましたが、同社の経過情報を他社と比較すると、国際出願や分割など「自社による出願意欲の高さ」に関する項目のほか、他社特許の拒絶査定に引用された件数や閲覧回数など「他社牽制力」に関する項目の割合も高く、こういった結果が総合力1位に結び付いていると言えます。
本分析結果におけるもう一つの注目点として、総合力2位のトヨタ自動車が挙げられます。1位の三洋電機や4位のソニーといったリチウムイオン二次電池のセルメーカーは集電体自体に関する特許と、集電体を加工(表面処理等)した電極に関する特許が同数程度ありますが、トヨタ自動車は集電体自体に関する特許が非常に多く、またその評価が高いということが特徴です。トヨタ自動車はリチウムイオン二次電池を内製していることが知られていますが、電極集電体自体についても高い技術を持っていることが伺えます。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「リチウムイオン二次電池 電極集電体」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
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パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
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