株式会社パテント・リザルトはこのほど、電気機器業界を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「電気機器業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業は、パナソニック、次いで東芝、三菱電機となりました。
【電気機器業界 他社牽制力ランキング2019 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
パナソニック | 13,337 | |
東芝 | 7,019 | |
三菱電機 | 6,311 | |
日立製作所 | 6,054 | |
ソニー | 5,385 | |
シャープ | 4,911 | |
富士通 | 3,495 | |
NEC | 3,277 | |
三洋電機 | 2,541 | |
京セラ | 2,062 | |
1位 パナソニックの最も引用された特許は「撮像装置及び微小レンズアレイの製造方法」に関する技術で、大日本印刷の計10件の審査過程で引用されています。このほかには「チップ型電子部品とその製造方法」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、ロームの「チップ部品」の拒絶理由として引用されています。
2019年に、パナソニックの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機(544件)、次いでシャープ(275件)、キヤノン(258件)となっています。
2位 東芝の最も引用された特許は「生活支援装置および生活支援方法および広告情報提供方法」に関する技術で、任天堂などの計7件の審査過程において引用されています。このほかには「有機電界発光素子、照明装置及び照明システム」に関する技術や「画像圧縮通信装置」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年に、東芝の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、三菱電機(253件)、次いでパナソニック(194件)、キヤノン(178件)となっています。
3位 三菱電機の最も引用された特許は「車載情報表示制御装置」に関する技術で、本田技研工業の「車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム」関連特許などの審査過程において拒絶理由として引用されています。
2019年に、三菱電機の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、パナソニック(307件)で、デンソー(204件)、東芝(151件)となっています。
そのほか、4位 日立製作所は「列車の運行ダイヤに変更が生じたときに、運用計画をあわせて再作成を行う技術」、5位 ソニーは「半導体モジュール及びMOS型固体撮像装置」が、最も引用された特許として挙げられます。
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