弊社はこのほど、独自に分類した情報通信業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「情報通信業界 被引用特許件数ランキング2012」をまとめました(注1)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2012年に最も引用された企業はNTTで4,144件と突出しており、次いでNTTドコモの1289件、日本放送協会の504件となりました。
【情報通信業界 被引用特許件数ランキング 2012 上位10】
順位 | 企業名 | 引用された公報数 |
---|---|---|
NTT | 4,144 | |
NTTドコモ | 1,289 | |
日本放送協会 | 504 | |
TELEFONAKTIEBOLAGET LM ERICSSON | 477 | |
MICROSOFT | 469 | |
日立ソリューションズ | 389 | |
KDDI | 388 | |
NTTデータ | 270 | |
日立情報制御ソリューションズ | 257 | |
NEC通信システム | 255 | |
1位 NTTの2012年に最も引用された公報は、ネット放送に関する出願「番組選択方法、番組選択装置及び番組選択プログラム(特願2001-338410)」です。NECや日立製作所、シャープなどの7件の拒絶理由に引用されました。またNTTの出願によって拒絶理由通知を受けた件数が最も多いのはNECです。NTTの250件によってNECの213件が拒絶を受けました。そのほか、富士通が200件、日立製作所が134件、NTTの出願によって拒絶理由通知を受けています。
2位 NTTドコモは、「通信システム並びに基地局および移動局(特願1996-178122)」が最も多く引用されました。富士通、NEC、京セラ、沖電気など7件の拒絶理由として引用されました。またNTTドコモの出願によって拒絶理由通知を受けた件数の多い企業には、Qualcomm、NEC、富士通、京セラなどがあります。
3位 日本放送協会は、「広告提供に関する特許(特願2005-325638)」が、オービックや電通などの4件に、また「SNSにおけるコンテンツ推薦に関する特許(特願2005-325638)」が、インフォコムやGoogleなどの4件に、それぞれ拒絶理由として引用されています。日本放送協会の出願によって拒絶理由通知を受けた件数が多い企業には、ソニーや東芝などが挙げられます。
2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から11月末までの期間に拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに引用元の名義と拒絶通知を受けた公報の名義が異なるものについて企業別に件数を集計しました。
※このほか、「拒絶理由通知を受けた件数」に関する企業ごとの集計や、個別公報の引用・被引用の対応関係についても調査しております。詳細はお問い合わせください。
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情報通信業界 被引用特許件数ランキング 2012 ご提供データ】
(1)ランキングトップ50
被引用特許件数上位50社のランキング
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情報通信業界の被引用公報、上位100件の公報リストを掲載
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