弊社はこのほど、独自に分類した精密機器業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「精密機器業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、キヤノンの13,989件、次いでセイコーエプソンの8,045件、リコーの7,295件となりました。
【精密機器業界 他社牽制力ランキング2013 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
キヤノン | 13,989 | |
セイコーエプソン | 8,045 | |
リコー | 7,295 | |
コニカミノルタ | 5,911 | |
富士ゼロックス | 4,845 | |
オリンパス | 4,301 | |
大日本印刷 | 3,461 | |
ニコン | 2,898 | |
凸版印刷 | 2,201 | |
HOYA | 1,353 | |
1位キヤノンの最も引用された特許は、東京工業大学との共同保有となっている「電界効果型トランジスタ(特願2005-325366)」で、後発の特許23件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には富士フイルムの7件をはじめ、半導体エネルギー研究所の4件、SAMSUNG ELECTRONICS(韓)の3件、出光興産、APPLIED MATERIALS(米)の各2件などとなっています。
2013年に、キヤノンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はリコーの1,324件、次いでコニカミノルタ、ニコンとなっています。
2位セイコーエプソンの最も引用された特許は、「電気光学装置用素子基板の製造方法(特願2000-365714)」で、後発の特許26件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この26件はいずれも半導体エネルギー研究所による出願となっています。
2013年に引用されたセイコーエプソンの8,045件の特許を分野別にみると、プリンタヘッド、液晶、有機ELなどが多く、プリンタヘッドでは富士フイルムやリコー、キヤノンなどが、液晶では半導体エネルギー研究所や住友化学、凸版印刷などが、有機ELでは半導体エネルギー研究所やジャパンディスプレイ、SAMSUNG DISPLAY(韓)などが影響を受けています。
3位リコーの最も引用された特許は、「画像形成装置(特願2003-061185)」で、後発の特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この10件はいずれもセイコーエプソンによる出願となっています。
2013年に、リコーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はキヤノン、次いで京セラドキュメントソリューションズ、富士ゼロックスとなっています。
日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された公報を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2014年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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