株式会社パテント・リザルトはこのほど、情報通信業界を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「情報通信業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業は、NTT、次いでNTTドコモ、KDDIとなりました。
【情報通信業界 他社牽制力ランキング2019 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
NTT | 2,118 | |
NTTドコモ | 907 | |
KDDI | 416 | |
バンダイナムコエンターテインメント | 390 | |
コナミデジタルエンタテインメント | 360 | |
MICROSOFT | 291 | |
日本放送協会 | 278 | |
日立ソリューションズ | 238 | |
日立産業制御ソリューションズ | 202 | |
ヤフー | 199 | |
※当ランキングでは、一部企業を対象に、企業グループを考慮した名寄せを行っております。
※特許名の記載に誤りがあったため、8月18日に修正いたしました。順位に変動はありません。
1位 NTTの最も引用された特許は「顕微鏡画像遠隔制御システム」に関する技術で、LEICA BIOSYSTEMS IMAGINGの4件、ソニーの1件の合計5件の審査過程において引用されています。このほかには「太陽光発電システム評価装置、方法、およびプログラム」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年に、NTTの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はNEC(95件)、次いで富士通(78件)、KDDI(58件)となっています。
2位 NTTドコモの最も引用された特許は「基地局、移動局、参照信号送信方法及びチャネル品質測定方法」に関する技術で、HUAWEI TECHNOLOGIESなどの計5件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2019年に、NTTドコモの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、HUAWEI TECHNOLOGIES(67件)、次いでQUALCOMM(56件)、NEC(54件)となっています。
3位 KDDIの最も引用された特許は「コンテンツ提供方法」に関する技術で、東芝映像ソリューションの「受信装置及び受信方法」関連特許など、5件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2019年にKDDIの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、NTT(26件)で、富士通(17件)、パナソニック(16件)となっています。
そのほか、4位 バンダイナムコエンターテインメントは「ゲーム画像を投影対象物に投影した場合の演出効果の向上やスムーズなイベント運営等を可能にするゲームシステム」、5位 コナミデジタルエンタテインメントは「画像の半透明表示装置」が、最も引用された特許として挙げられます。
日本特許庁に特許出願され、2019年12月までに公開されたすべての特許のうち、2019年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2020年5月29日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
※【名寄せをした企業】
Google、Google technology holdings
スクエア・エニックス・ホールディングス
スクエア・エニックス、スクエア・エニックス・ホールディングス
Microsoft
Microsoft、Microsoft technology Licensing
Motrola Solutions
Motrola Solutions、Motrola Mobility
ランキングデータの販売
本ランキングの詳細データを、下記の通り販売しています。
情報通信業界 他社牽制力ランキング2019 ご提供データ
1)ランキングトップ50社
情報通信業界の被引用件数上位50社のランキング
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情報通信業界の被引用件数上位100件および引用先の特許との対応を掲載
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その他、審査官引用分析に関する特定企業の調査依頼も別途承ります。