投稿日:2022年06月30日
【エンジニアリング業】他社牽制力ランキング2021 トップ3は栗田工業、JFEエンジニアリング、オルガノ
#環境・エネルギー , #産業機械・制御機械・重機
弊社はこのほど「エンジニアリング業業界」を対象に、2021年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「エンジニアリング業業界 他社牽制力ランキング2021」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2021年に最も引用された企業は、栗田工業、次いでJFEエンジニアリング、オルガノとなりました。
【エンジニアリング業業界 他社牽制力ランキング2021 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
栗田工業 | 290 | |
JFEエンジニアリング | 278 | |
オルガノ | 133 | |
日鉄エンジニアリング | 108 | |
日立パワーソリューションズ | 99 | |
東芝プラントシステム | 98 | |
東レエンジニアリング | 78 | |
水ing | 76 | |
神鋼環境ソリューション | 68 | |
タクマ | 64 | |
1位 栗田工業の最も引用された特許は「微細な懸濁物質が含まれる水から、懸濁物質を凝集分離する水処理方法及び装置」に関する技術で、オルガノと水ingの計4件の審査過程で引用されています。このほかには「処理水の分離固形物から凝集剤と研磨剤を分離回収して再使用でき、汚泥発生量を低減できるCMP(半導体製造の研磨工程)排液の処理方法」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、オルガノの計3件の拒絶理由として引用されています。
2021年に、栗田工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はオルガノ(38件)で、次いで水ing(11件)となっています。
2位 JFEエンジニアリングの最も引用された特許は「被覆銅線とプラスチックを高精度に選別して取り出せる廃家電製品の処理方法」に関する技術で、JX金属などの計5件の審査過程で引用されています。このほかには「誘導溶液を高濃度化しなくても、浸透を効率化して正浸透装置の能力を高める手段」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、水ingなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2021年に、JFEエンジニアリングの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、JFEスチール(12件)で、次いで日立造船(6件)となっています。
3位 オルガノの最も引用された特許は「有機塩素化合物で汚染された地下水を、短期間で、かつ低コスト、低エネルギーで浄化することができる方法」に関する技術で、清水建設の計3件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2021年に、オルガノの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、栗田工業(19件)で、次いで三菱ケミカル・アクアソリューションズ(8件)となっています。
そのほか、4位 日鉄エンジニアリングは「ガスの排出流に随伴される粉粒や粉塵を低減するとともに、耐久性に優れる仕切板を備えるコークス乾式消火設備」、5位 日立パワーソリューションズは「機械設備の外部環境が大きく変動した場合でも、適切に異常予兆の有無を診断する異常予兆診断装置」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2021年12月までに公開されたすべての特許のうち、2021年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2022年4月15日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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