弊社はこのほど、水処理用の薬品技術について、参入企業の競合状況に関する調査結果をまとめました。これらの薬品は国内市場では成熟していますが、新興国などの工業化が進むにつれ、より需要が高まるものと考えられます。
今回の調査では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。その結果、「総合力ランキング(※)」では、栗田工業が2位以下に大差をつける1位に、続いて2位 日本触媒、3位 片山化学工業研究所となりました。
【水処理用 薬品技術 特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
栗田工業 | 464.1 pt | 171 | 70.3 pt | |
日本触媒 | 134.1 pt | 53 | 87.1 pt | |
片山化学工業研究所 | 127.9 pt | 58 | 65.1 pt | |
伯東 | 106.2 pt | 50 | 73.8 pt | |
NALCO | 97.6 pt | 37 | 65.5 pt | |
図1:水処理用 薬品技術 競合状況
総合力1位の栗田工業は、件数順位2位の片山化学工業研究所と比べて約3倍の出願があり、腐食防止剤、スケール防止剤、微生物処理剤のいずれにおいても強みを持っています。2位以下は拮抗状態となっており、日本触媒はスケール防止剤で、片山化学工業研究所は微生物処理剤で総合力が高くなっています。
本分析の詳細については、定型レポート「水処理用 薬品技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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