弊社はこのほど、海水淡水化関連技術について、参入企業に関する調査結果をまとめました。地球上の水は95％以上が海水であることから、水源の乏しい地域、特に中東において海水淡水化プラントの需要が急増しています。また、日本においても離島などで利用する海水淡水化プラントの需要が増してきています。
今回の調査では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。その結果、「総合力ランキング（※）」では、1位 神鋼環境ソリューション、2位 東レ、3位 荏原となりました。
【海水淡水化技術 特許総合力トップ5】
| 順位 | 企業名 | 総合力 （権利者スコア） |
開発規模 （出願件数） |
個別力 （最高スコア） |
|---|---|---|---|---|
| 神鋼環境ソリューション | 229.6 pt | 21 | 75.1 pt | |
| 東レ | 157.7 pt | 83 | 73.9 pt | |
| 荏原 | 50.7 pt | 28 | 68.5 pt | |
| 日立造船 | 42.4 pt | 22 | 62.4 pt | |
| GARFIELD INTERNATIONAL INVESTMENTS | 39.0 pt | 2 | 71.3 pt | |
図1：海水淡水化技術 競合状況
総合力1位となった神鋼環境ソリューションは、より件数の多い2位東レ、3位荏原よりも総合力が上回る結果となっています。神鋼環境ソリューションとこれら2社を比較すると、神鋼環境ソリューションは近年の出願が多いことが特徴的です（東レ、荏原は両社とも2000年前後に集中）。また、高評価となっている特許の多くが排水処理と海水淡水化技術を組み合わせたシステムに関するものとなっています。
本分析の詳細については、定型レポート「海水淡水化技術」にてご覧いただけます。
（※）総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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