弊社はこのほど、パワー半導体デバイス関連技術について、参入企業に関する調査結果をまとめました。
パワー半導体は電力を制御する半導体であり、省エネルギー技術のキーデバイスです。矢野経済研究所の調査によると、2015年の市場規模は2009年比で約2倍に拡大するとみられています。
今回の調査では、特に「デバイス(素子)」に着目し、個特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました(2010年12月末時点のパテントスコアに基づき評価)。
その結果、「総合力ランキング(※)」では、1位東芝、2位 デンソー、3位 三菱電機となりました。
【パワー半導体デバイス関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
東芝 | 1543.35 pt | 1016 | 82.56 pt | |
デンソー | 1524.69 pt | 551 | 80.33 pt | |
三菱電機 | 1371.47 pt | 517 | 79.34 pt | |
パナソニック | 1291.75 pt | 571 | 84.83 pt | |
CREE | 1164.48 pt | 123 | 76.55 pt | |
図1:パワー半導体デバイス関連技術 競合状況
パワー半導体関連市場は、前述のように今後大きな広がりが期待できることから参入企業が多く、パテントスコアを用いた分析によると、総合力6位の富士電機までを含めた6社が他社を大きく引き離しており、これらの企業が幅広い強さを持っていると考えられます。
日本企業以外では、5位に米・Creeが入っているほか、9位にも米・IR(International Rectifier)が入るなど、米国企業が比較的目立っています。半導体メモリー等で目立つ韓国企業は、この分野において強さが見られませんでした。
本分析の詳細については、定型レポートの「パワー半導体デバイス関連技術」に掲載しています。
※総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を企業ごとに集計し、そのうち分析母集団における平均点以上のパテントスコアの値を集計しています。平均点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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