弊社はこのほど、リチウムイオンキャパシターについて、特許分析ツール「BizCruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめました。
昨今、太陽光発電や風力発電などが改めて注目されていますが、このような自然エネルギーから安定的に電力を取り出すのは困難であり、発電量が多いときに電気を蓄え、減った時に放電するような蓄電装置が必要となります。こうした蓄電装置としては、NaS(ナトリウム硫黄)電池やリチウムイオン二次電池などが挙げられ、これらの電池のメリットを併せ持つリチウムイオンキャパシターに注目が集まり始めています。
今回の調査ではリチウムイオンキャパシター関連の特許を集計し、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
その結果、「総合力ランキング(※)」では、1位 富士重工業、2位 パナソニック、3位 LG CHEMとなりました。
【リチウムイオンキャパシター 特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
富士重工業 | 247.8 pt | 81 | 80.6 pt | |
パナソニック | 165.1 pt | 67 | 81.8 pt | |
LG CHEM | 90.0 pt | 9 | 68.8 pt | |
TDK | 87.4 pt | 16 | 76.8 pt | |
CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE | 75.7 pt | 8 | 66.8 pt | |
1位の富士重工業は、カネボウが開発した技術(特許)の譲渡をきっかけに自社で開発を進め、現在ではリチウムイオンキャパシター関連特許の保有件数が最も多い企業となっています。2006年には日本ミクロコーティング、昭栄エレクトロニクスにライセンス供与しています。ただし、2009年5月を最後に特許出願が見受けられません。
2位以下のパナソニック、LG CHEM、TDKなどの企業は、従来から電気二重層キャパシタ(EDLC)を手掛けており、リチウムイオンキャパシターはEDLCの延長として開発されていると考えられます。 これらの企業が出願している特許には「リチウムイオンキャパシター」というキーワードは使われておらず、「電気二重層キャパシタ」、または「電気化学素子」といった記述をしていることが特徴的です。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「リチウムイオンキャパシター」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
【価格】 ※個別企業分析の対象企業は、特許総合力上位企業または任意にご指定可能。 |
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(注)レポートは弊社データベースにおける最新の収録範囲に基づき作成いたします。
そのため、ご発注のタイミングによっては上記ランキングと順位、値が異なる可能性があります。
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パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】 ・特許総合力ランキング_上位30社リスト ・有効特許件数ランキング_上位30社リスト ・開発規模(出願件数)ランキング_上位30社リスト ・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ) ・母集団の公報リスト |
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